ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

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身近な人の死に想う

年度末から最近にかけて、自分の身の回りで不幸な出来事が続きました。

まずは祖母の死です。三年ほど前に体調を崩し入退院を繰り返していましたが、今年に入ってからみるみるうちに悪くなり、桜が咲き誇る三月末に亡くなりました。私は母子家庭で育ち、小さい頃は仕事に出ている母に代わって面倒を見てくれたのが祖母でした。その母も今年定年退職を迎えましたが、奇しくも母の退職日が祖母の葬儀日と重なり、労いと弔いが同居した不思議な一日でした。先週末には四十九日法要を終えて骨壺を墓におさめて家族も落ち着いたところです。

その祖母の葬儀から僅か三日後のことですが、祖母の葬儀にも参列していただいた隣の家で瓦屋根の補修工事をしていたのですが、作業員が屋根の上から過って転落死する出来事がありました。さらに連休明けには同じ職場の中で一緒に仕事をしていた身近な人物が脳梗塞で、さらに高校の同級生が同じく脳梗塞で若くして突然亡くなりました。

一連の出来事を通して感じたのは、人生の幕を下ろした者が散るときの呆気なさです。今回の祖母の死は私にとっては共に暮らしてきた親族が死ぬという初めての経験だったのですが、数日前までこの世で生きていた者が屍になって無言の帰宅をし、悲しみに包まれながら遺された者に弔われ、火葬場に運ばれて骨になるという各場面に立ち会うことになりました。80何年生きてきた祖母がわずか数時間の火葬で骨になったのを見たとき、何とも言えない呆気なさを覚えました。

他の三名にしても同じです。不慮の事故にしても脳梗塞にしてもどちらも急死です。亡くなられた方々は今このタイミングで突如死を迎えることになろうとは思いもしなかったはずです。いわば呆気ない人生の幕切れだったと思うのです。

もうひとつは人が一人二人死んだとしても、世の中は変わらず回っていくという呆気なさです。職場で亡くなった方は大型連休前までは普通に出勤しており、連休中に自室で倒れ連休明けに発見され病院に運ばれましたが、意識が戻らないまま亡くなりました。しかしたとえ職員が一人亡くなっても職場の仕事は変わらず回り、職場の人は何事もなく仕事をしているのです。



人が死ぬとき、家族に看取られて死ぬのか誰にも看取られずに孤独死するのかは人それぞれですが、人の死に際が幸に映るか不幸に映るかは遺された者の捉え方ひとつに過ぎず、死に行く当人には然程関係ないことです。それよりも辛いのは、自分の身体が弱るなかで自由が効かなくなったとき、死に近づいていく生活の中で、身の回りに自分を想ってくれて世話してくれる人がいるかどうかの違いでしょう。もし独り身の老後ならそれを金で買うしかありません。そう考えると、結局のところは「ぴんぴんころり」が最も幸せだと思うのです。どうせ呆気なく死ぬのなら、老後も元気な身体を維持して好きなことや自分の趣味を楽しみ、病に伏して世話を焼かれることなく呆気なくころりと死んでいきたい。病床の上で近づく死を待つ老後など半分死んでいるも同然で、たとえ手厚く世話してくれる人がいたとしてもそんな状態で長生きしたところで幸せを感じることはできないでしょう。

大好きな旅の空の下で死んでいく。それも金も時間も不自由しない健康で豊かな老後の中で全国をくまなく訪ね尽くし、もう思い残すことはないと思える境地に近づいた状態の時に、旅の途中に静かに人生の幕を下ろすのが私の理想です。しかしながら、健康で豊かな老後を迎えられる保障などどこにもありません。先述の方々のように急な事故や病気で明日死ぬかも分からないのです。であるならば、いつ死んでも良いように若いうちから楽しく生きなければ損というものです。休日は無駄に過ごすことなく活動に徹し、時間や金は活動につぎ込み、日常の仕事や家族のしがらみから完全に解き放たれた自由なひとときを一秒でも多く創出したいと思っています。

| 日常の話題 | 02:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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呑処巡礼 二十八番 ~倶知安 マルキュー商店

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倶知安駅から真っ直ぐに伸びる目抜き通りを5分ほど歩いていくと、目抜き通りとは直角の方向に「都通」という看板が掲げられた通りがあります。スキーの街として栄えてきた倶知安は駅前にホテルや土産物屋や飲食店が多数あり、その中で飲み屋が集まるのが都通一帯となります。今回訪ねた「マルキュー商店」は都通入口に程近い目抜き通り沿いにあります。

もともとは別の店舗が入っていたと思われる古びた二階建てビルの一階部分を居抜きの形で営業しているのがマルキュー商店。外観も内観も雰囲気には全く惹かれないのですが、店前に掲げられた品書きはどれも大衆居酒屋の無い恥じない程の驚くべき安さで、日本酒や焼酎は500円程度、サワーは400円程度、一品料理はほとんどが600円以下で1,000円を超える料理は数えるほどしかありません。料理の安さだけに惹かれて入店したのですが、その味は期待を超える素晴らしいものでした。

この日は大型連休中日の平日のためか店内は空いており、テーブル席にグループが数組、4席あるカウンターには独酌の男性が一人。私もカウンターの一角に着座してメニューを眺め、本日の構成を組み立てます。通常の品書もあるのですが、その日おすすめの別擦りの品書があり、その最上段には「朝どれ鮮魚」の刺身がずらりと並びます。羊蹄山麓の大地の恵みであり今が旬のアスパラガスや越冬じゃがいもは食したいと思っていたのですが、海が近いとはいえ内陸部の倶知安の居酒屋で鮮魚が一押しされているとは意表を突かれました。



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最近どうにもサワーを好んで飲むようになった私はライムサワーを注文し、肴は刺身五点盛りとルスツ豚串を発注しました。店を仕切るのは若い従業員たちですが、刺身が供される際に魚種を丁寧に説明してくださり、その五種とは岩内の平目、余市の赤鰈、日高のつぶ貝、積丹の桜鱒、そして余市の甘海老だそうです。主役はやはり今が旬の桜鱒でしょうか。脂の乗り切った養殖のサーモントラウトもそれはそれで美味しいのですが、桜鱒は適度な脂ののりでしつこくなく、鮮やかな赤色をしていて見た目にも美しいです。



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二発目はお待ちかねのアスパラベーコン炒めに倶知安きたあかりのポテトフライ、さらに余市産活たこの唐揚げを発注します。普段の生活の中でアスパラガスが登場する機会はあまりないのですが、道内を巡る中でアスパラガスとは北の大地に春を告げる野菜であることを知りました。郵便局のギフトコーナーは大抵がアスパラですし、道の駅の産直市場でもアスパラの注文を受け付けていました。ところがアスパラガスの実物が産直に並ぶ光景は不思議と見かけないのです。おそらく注文品を優先するため産直分の在庫が限られ、並べても人気ですぐに売りきれてしまうのでしょう。長い冬が終わりを告げ、閉ざされた大地からニョキニョキと目を出して逞しく育つアスパラの姿に季節を重ね合わせて食する人も少なくないのではないでしょうか。かようなアスパラを是非ともその産地で、地元の人の手仕事によって供されたアスパラ料理を食したいと思っていて、倶知安にて漸く宿願叶いました。鉄板で炒められたアスパラは甘くてスジがなく、ベーコンとの相性も抜群。同時発注のきたあかりのポテトフライと合わせて食しても美味です。そしてこれも同時発注の余市産活たこの唐揚げですが、ひとつひとつの切り身が驚くべき大きさで食べ応えがありこれはこれでかなり衝撃的でした。素材で勝負する豪快な料理は北海道の味覚の醍醐味ですが、その真髄を見せつけられたような気がします。

マルキュー商店は古びた風情やしっとりとした雰囲気ではなく、賑やかで派手さと活気のある居酒屋です。客層も少々喧しいのもいますが、それを差し置いても各品書の圧倒的な安さは特筆に値します。サワーは380円、ルスツ豚串は250円、アスパラベーコン、ポテトフライ、たこから揚げはどれも500円程度で、頼んだものの中では一番高い刺身五点盛りでも980円です。これだけ飲み食いしても3,000円程度とかなりお得な会計となり、大満足で店を後にしました。外国人の増加で活況を呈するニセコ界隈は何処の飲食店も高価と聞きますが、それだけにマルキュー商店のような手頃な価格で利用できる店の存在は貴重です。それもただ安いだけではなく、地元の素材をふんだんに使った間違いのない料理が供される確かな居酒屋であることが素晴らしく、また倶知安に宿泊する機会があればぜひとも立ち寄りたい一軒です。







<2018.5.2訪問>

・ライムサワー
・刺身五点盛り(岩内産平目、余市産赤鰈、日高産つぶ貝、積丹産桜鱒、余市産甘海老)
・ルスツ豚串
・アスパラベーコン
・倶知安きたあかりのポテトフライ
・余市産活たこから揚げ


マルキュー商店
北海道虻田郡倶知安町南1条西1丁目 福島ビル 1F(JR倶知安駅より徒歩約5分)
0136-55-8885
17:30~24:00
月曜定休

| 18年GW/北海道 | 20:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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道の駅スタンプラリー北海道 活動報告

大型連休の活動が無事に終わりました。そして活動記事に写真を添付しましたのでお暇な方は改めてご覧ください。

本活動では、道の駅スタンプラリー未訪問の物件を潰しながら道央・道南を廻りました。最終盤には空知方面の物件も潰す計画だったのが日高・十勝を優先したために見送りとなった以外はあらかた予定通り進みました。本活動終了時点での訪問済物件は88件。道央や道東に未訪問物件が28カ所残っており、最北では名寄や西興部、最東では知床が最遠です。また次回は夏の大型活動での渡道を計画しており、ここで全駅訪問を達成できる見込みです。

| 18年GW/北海道 | 20:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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全行程終了

三ノ宮から高速バスに乗車し、明朝五時半に到着して旅が終わりました。

お疲れさまでした。

| 18年GW/北海道 | 07:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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神戸空港到着

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約1時間45分のフライトを経てほぼ定刻通りに神戸空港に着陸しました。利用したのは往路と同様スカイマークの178便でした。

手荷物受取所で同時刻に到着したソラシドエアの那覇からの便の乗客と居合わせました。かたや厚手の上着を来ていて「白い恋人」の紙袋を提げた客、かたや半袖Tシャツで「紅いもタルト」の紙袋を提げた客が入り交じるという空港ならではの場面でした。これよりポートライナーで三ノ宮に移動し高速バスで帰路につきます。

| 18年GW/北海道 | 22:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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