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ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

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呑処巡礼 三十一番 ~盛岡 ゆ家 菜園本舗

地理的にアクセスし難い東北地方は活動頻度の薄い地域なのですが、このたび盛岡で飲むという貴重な機会を得ました。この日は野田村の苫屋を出発して三陸海岸を下り田野畑からは内陸部に入り岩泉へ。旧岩泉線の各駅を巡り茂市から国道106号で盛岡入りしました。活動日和の快晴に恵まれましたが一方で7月初旬でありながらこの日の気温は30度を超え、夜になっても気温は然程下がらず喉はからからの状態です。大通りから中津川方面へ向けて歩きますが、日曜日ということで開いている店はチェーン店が中心で、人出も少なめで賑わいに乏しいものがありました。道往く人は薄着の人も多かったですが、特に女性の肌の白さが印象的で、東北の地に来たことを実感する出来事でした。





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盛岡で一度訪ねてみたいと思っていたのが、盛岡城跡内丸部分で桜山神社参道にもなっている桜山横丁です。盛岡城跡の堀に囲まれた狭い土地にかつてのヤミ市を起源とするバラック店舗が密集する地域があり、そこが現在では昭和の趣深さとお洒落な新しい店が同居する飲食店街となっています。一通り歩いてみましたが、想定していたとはいえ開いている店は皆無で人通りはほとんどありませんでした。全体に明かりが灯り人が行き交う風情はさぞかし美しいものと想像しその雰囲気の中で飲みたかったのですが、これは次回の宿題としてとっておくことにします。





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中津川を渡り旧バスセンター界隈まで歩きましたが予想以上に店が閉まっていて惹かれる店がなく、どうしたものかと途方に暮れながら再び大通方面へ戻り、菜園の路地裏で見つけたのが表題の店です。歩き疲れて喉は乾きこれ以上耐えられないことに加え、店先に貼られた手書きの品書とお洒落な外観に惹かれて入店と相成りました。先客はカウンターに常連が1名のほか個室にも何組か入っていましたが店内は空いていました。店員は皆若く店全体には活気がありますが、それは最近のチェーン店でありがちな大声を張り上げる喧しさではなく、独酌でも落ち着いて呑める雰囲気です。厨房背後の棚には夏の高校野球で盛岡大付高が甲子園に出場した時の県予選優勝記念皿が飾られており、店主が元高校球児なんかもしれません。






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品書を見渡すと肉魚和洋中と揃っている訳ですが一方で捉えどころがなく、盛岡初心者の身としては献立の組み立てに難儀します。店員氏からは三陸が主産地であり夏が旬の海鞘を薦められましたが、普段食する習慣がないだけに今いち気が乗らずさらに悩みは深まります。日本酒は東北地方の銘柄を中心にまた焼酎も同じく取り揃えが豊富で、初陣は山猿(宮崎・麦)に刺身盛り合わせ、さらに夏野菜とホタテのソテーを発注しました。刺身はほうぼう・サーモン・鮪・鰹・勘八・蛸という組み合わせ。残念ながら味はたいしたことなく、さらに言えば丸形の透明皿も刺盛用途としては単純で安っぽい印象が否めません。一方で苦手な茄子が入っていることを全く想定せずに頼んでしまったソテーですが、ホタテ・パプリカ・オクラ・アスパラガスといった夏の具材がゴロゴロ入り、特に大好物のアスパラガスは美味でした。途中で夏の冷酒として薦められていた初孫(酒田)に切り替えて冷感染みわたる日本酒を満喫。いい具合に酔いが回ってきたところで最後は手作り焼き餃子を発注し柚子檸檬サワーを2杯飲んでお会計となりました。

初めての盛岡の夜を終えた所感として、「盛岡に海鮮は馴染まない」という思いが残りました。海の幸に恵まれた三陸から運ばれてくる魚介も勿論ありますが、内陸部に位置する盛岡で海鮮を食することへの違和感がどうしても拭えないのです。この要因はどこにあるのかと考察してみたのですが、岩手県は北海道に次ぐ全国二位の面積を誇る海山の幸に恵まれた食材の宝庫であります。魚介の主産地は三陸ですが岩手県の大半は海に面していない内陸であり、特に盛岡北部の岩手山麓周辺は北海道にも似た開拓精神が根付く一大農業地帯であり、雫石や葛巻や岩泉は一大酪農地帯でもあります。地理的にも近い盛岡の代表食材としては大地の幸である野菜や肉や酪農製品が中心になるのでしょう。言わば北海道における帯広と同じような位置づけでしょうか。素揚げやソテーといった素材を生かした豪快な料理のほか、ひっつみや冷麺や豆腐やヨーグルトといった繊細な郷土料理や加工品も豊富です。これらの食材や料理が盛岡の街を掘り下げる手掛かりになるのかもしれません。


・山猿(宮崎)
・初孫(酒田)
・柚子檸檬サワー×2
・薬味そうめん(お通し)
・刺身盛り合わせ(ほうぼう・サーモン・鮪・鰹・勘八・蛸)
・夏野菜と帆立のソテー
・手作り焼餃子

<2018.7.1訪問>

ゆ家 菜園本舗
岩手県盛岡市菜園1-4-4
019-606-3328
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| 18年6月/東北 | 22:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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