ニッポン風めぐり紀行

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湯処巡礼 三十二番 ~鹿児島 指宿温泉郷  村之湯温泉

指宿といえば砂むし温泉が有名ですが、温泉趣味人としては観光客相手の温浴施設よりも、長年地元の人に愛されてきた共同浴場をめぐりたいところです。






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その標的を「村之湯温泉」に定め、カーナビがついていないため地図を頼りに探しますが、なかなか見つかりません。いよいよ業を煮やして、地元のおっさんを呼び止めて道を尋ねると、「そこを右に曲がってすぐを左に曲がったらあるだわね」というので、言葉通りに進むといとも簡単に1分たらずで着きました。村之湯温泉は、温泉街の一角というよりかは指宿市街地から少し離れた住宅地の中に突如として現れ、個人の住宅敷地内の中にあります。











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手前の男湯の扉を開けた瞬間、その古びた雰囲気に思わずニヤリとしてしまいました。


「こんな温泉を待っていた」と、心の中で叫びました。所謂「ここさけ」ですね。


湯屋は梁がむき出しの高天井に、時代を感じさせる石造りの浴槽が二つ。創業はなんと明治時代で、その証左として、湯小屋の中には二種類の西郷隆盛の肖像画掲げられています。お湯は手前が熱く、奥が温め。若干白濁りしているようにも感じますが、析出物のこびりつきが物凄く、そのせいで湯は黒く見えます。床は板敷になっていて、温泉の理想形ともいえる足元湧出です。石鹸類は常備されていませんが、年代を感じる鏡台付きの洗い場が数か所あります。


暫くすると、ばりばりの鹿児島弁40代くらいのおっさんが入ってきたので、しばし談笑しました。回数券を使ってほぼ毎日浸かりに来ているそうで、羨ましいことこの上ないです。私が島根県から来たことを話すと、どうやらこの方、青春時代に竹内まりやの曲をよく聞いていて大ファンだったそうで、出雲大社の勢溜の目の前に竹内まりやの実家(旅館)があることなど、島根話で盛り上がりました。






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詳しくは後述しますが、足元湧出だと思っていたのですが、それ以外にも浴槽の一角に木の棒が突き刺さっていて、それを緩めると熱いお湯がじわりと湧き出てくるのがわかります。「お湯が温かったら、そこで調整するだわね」と言われるまで気づきませんでした。足元湧出に通ずる源泉が浴室中央の水がめにも湛えられているのですが、おっさんいわく、「このお湯は綺麗だからここで髪を洗うだわね」だそうで、どうやら洗髪用のようです。それ以外にも飲泉用の柄杓付きの水瓶もあり、薄い塩味がしました。

村之湯温泉の源泉は63.2℃。泉質はアルカリ性明礬鉄泉とラジウム含有硫黄泉ということで、1時間近く湯に浸かっていましたが、ラジウム泉ということで身体がポカポカになり、風呂上りは汗が大量に吹き出しました。








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入浴後、管理人兼この民家の住人であるご夫婦にいろいろ話を伺いました。まず、先客のいる時間が長く思う存分撮影できなかったので、許可を得て空いている女湯を撮影させていただきました。その後、源泉について伺うと、なんと敷地内には4本の源泉があり、そのうち2本をブレンドして浴槽に注いでいるとのことでした。即ち、1本は足元湧出の源泉、もう1本は奥の浴槽の一角についている木の棒を緩めて注ぎ入れる源泉です。残り2本は自宅敷地内にあり、1本はトタンに覆われたコンクリ壁の中でドバドバ湧き出し、もう1本は敷地内の地面の一角からドクドクと止め処なく湧き出て垂れ流しにされている源泉でした。






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さて、この村之湯温泉ですが、湯屋へ通じる通路の向かいにある民家が番台になっていて、料金箱に300円を入れて利用する仕組みになっています。ただ住人がいつも常駐している訳ではなく、留守の場合の料金支払いは、利用者の良心に託されています。ただ、画像のように、時には可愛らしいネコが番台に姿を現します。聞けば、この家ではネコを4匹買っていて、いずれもノラ猫だったのが住み着いたそうです。そのうち、この茶色い奴は一番の古株で、住人が留守の時は番台に立ってくれる賢いネコなのだそうです。






<2015.10.10 入湯>


■ 指宿温泉郷 村之湯温泉
所在地:鹿児島県指宿市大牟礼三丁目16番2号
連絡先:0993-23-3713
入浴料:300円(8:00~22:00) 毎月11日定休




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