ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

九州ツーリング2015GW (四日目②) ~フェリーに心を翻弄される・・・

2015年5月3日~5月6日まで、4日間の行程で九州をツーリングしてきました。4月に故郷島根県での新しい生活と新しい仕事が始まり、まだまだ新生活に慣れない中の日常をこなし、いい加減疲れも溜まってきたところでの待ちに待ったGWの九州ツーリング!!うちの爺さんのまさかのクラッシュによりバイクが壊れ、修理のために出発が一日遅れるというハプニングもありましたが、どうにか出発まで漕ぎ着けました。

**************************************






2015GWkyuusyuu0822.jpg

2015GWkyuusyuu0821.jpg

阿蘇・九重連山に別れを告げ、九重町の中心部である豊後中村駅まで歩みを進めます。茅葺き屋根の駅舎が珍しいというので立ち寄ってみたのですが、それまでの木造駅舎を取り壊して新たに茅葺き屋根の駅舎にしたのが2010年のことで、意外にも新しい駅舎です。駅のすぐ目の前には非常に味のある駅前食堂が建っていましたが、営業しているかどうかは謎です。



2015GWkyuusyuu0823.jpg

2015GWkyuusyuu0846.jpg

写真が一枚もなくてうまく伝えられないのですが、玖珠から院内へと向かう国道387号線はこの度のツーリングの中でも屈指の快走路で、とても印象に残っています。お奨めは玖珠⇒院内へと走るルートで、山間を緩やかに下っていく爽快なワインディングです。車の通りが極めて少なく、カーブも傾斜もゆるやかなものが多く尚且つ路肩が広いので、大変走りやすかったです。そして、その道の先にある院内を抜け、私にとって思い出の地でもある宇佐市の旧安心院町を訪問します。「安心院」と書いて「あじむ」と読むのですが、大学時代に農山漁村の地域づくり活動を主な研究テーマにしていた私は、特にグリーンツーリズムとか都市農村交流活動に興味を持ち、大学のゼミの先生からグリーンツーリズムの「西の横綱」だと教わった安心院町を研究活動の舞台とし(因みに東の横綱は岩手県遠野市)、観光とは一線を画した農村民泊の取り組みやスローフードの実践などの先進的な取り組みを調べ、地元の住民のお宅に実際に泊まってみたり、役場の方にお世話になったりと大変に思い出深い土地なのです。もう何度も訪れたことのある農村民泊でお世話になったお宅をアポなしで訪れたり、旧役場である宇佐市安心院庁舎を訪問したりして懐かしの地めぐりを楽しみました。新たな発見としては安心院町内にある「ムジカ」というシェフがやっている本格的なレストランがあって、ここが「CUISINE」というライダーハウスを併設されていることです。きっと料理も美味しいのでしょうが、1泊2食付で3,000円というのも嬉しい限りで、是非一度利用してみたいと思いました。私が使っている2009年のツーリングマップルには未掲載でしたが、最新版ではどうなっているのでしょうか。



さて、宇佐市中心部まで戻ってきたところで、いよいよ帰路につくという時間になってきました。ここでひとつ重要な選択を迫られる場面に遭遇することになりました。帰りのルートに関しては以前から2つの候補を持っていて、ひとつは宇佐から北上して往路と間逆のルートを辿ってひたすら陸路で帰るというもの、もうひとつは国東半島の竹田津港から徳山行きのフェリーに乗船するというものです。徳山から益田まではわずか100kmという距離ですから、体力的にはフェリーを使うほうがかなり楽です。しかしひとつ問題がありまして、徳山⇔竹田津のフェリーはバイクの乗船予約というのを承っておらず、当日のりばで受付を済ますという形式をとっています。運ぶのは自動車が中心でついでにバイクも乗せてやるというスタンスであって、バイクの乗船容量はだいたい10台ほどと聞いていました。ということは、仮に竹田津港まで行っても定員オーバーで乗れない可能性だってある訳です。しかも国東半島の付根に位置する宇佐から半島沿岸部の竹田津港まではおよそ30kmあります。仮に竹田津まで行って乗れなくて陸路で帰ることになれば往復60kmを余計に走ることになってしまいます。GW最終日の14:20という出航時刻。この便を逃せば次は19:00までないので広島や関西に帰るライダーの利用が集中するんじゃないかとかなり心配していました。朝方、阿蘇をたつときにはフェリーを利用すると心に決めていて、玖珠から中津へと抜けず宇佐へ抜けたのもそのためでした。それでも最後の分かれ道となる宇佐で決断を踏み切れずに熟考してしまったのですが、初心を貫くということで竹田津へ向けて走ることを決意しました。


まず宇佐のお隣、国東半島の付根部分に近い豊後高田のスーパーで昼飯の弁当を仕入れておきます。竹田津港周辺は本当に何もない場所で、尚且つ先着順であるが故に下手にバイクを動かすことが出来ないので、フェリーターミナルで昼飯を食おうと考えていました。豊後高田を発つ直前にフェリーターミナルに電話を入れ、現時点で乗船待ちをしているバイクがいるかどうか尋ねてみると今のところ1台もいませんという回答。コレを聞いて安心し、豊後高田の昭和の町とやらをぷらっと眺めて行こうかと思って走り始めた直後、後ろから5~6台のツーリングの集団が近づいてくるのが分かりました。そして私を抜きさっていく彼らのナンバーを見ると何と皆さん揃って「京都」!!しかも竹田津港方面へ向かっている!こんな集団がフェリーを占拠してしまえば本当に大変なことになってしまう・・・。電話で安心しきっていた私ですが、さすがにこの事態でかなり焦り、大急ぎで竹田津港へと向かうことにしました。その集団は既にかなり先を走っていて、とりあえずあいつ等はほっといて、次点到着を狙うしかないとフルスロットルで前の車に追従していると、国道沿いのGSで先ほどのツーリング集団発見!呑気に給油してやがります。これはしてやったりと思い、トップスピードで国道213号線を爆走します。途中で立ち寄りたい場所もあったのですが、もうそんなことは言ってられないので豊後高田から竹田津までの約20kmをノンストップ(信号停止もなかった)で出航時刻の2時間も前の12:20に竹田津港へ到着しました。どんだけ心配性なんだっていう話ですよね・・・。





2015GWkyuusyuu0847.jpg

2015GWkyuusyuu0824.jpg

私の焦る気持ちとは裏腹に、竹田津のフェリーターミナルは実に長閑な時間が流れていました。バイクはおろか自動車も一般旅客もまだ誰もおらず、ターミナルの職員がTVを見ながら昼飯を食べていました。職員に乗船したい旨を伝えるとやはり私が全旅客の中でも一番乗りだったようで、のりばの脇に停めて待機しておくよう指示されました。私がバイクで5分ほどのところに道の駅があるのですが、一旦バイクで出かけて後から別の客が来て埋まってしまえば終了だと言われたので大人しくターミナルで弁当を食いながら待つことにしました。ちなみに料金は人間+バイク(125cc未満)で4,400円と、運航距離にしてはやや高めの運賃設定です。



2015GWkyuusyuu0848.jpg

2015GWkyuusyuu0826.jpg

2015GWkyuusyuu0825.jpg

2015GWkyuusyuu0828.jpg

ものすごくやる気のない猫のそばで、ベンチに座って弁当を食べて一息つきます。周辺には本当に何もなく、ターミナル内に土産物屋と弁当屋があるくらいです。出航一時間前になると、徐々に車が集まりだしてきました。やはり山陽・関西方面のナンバーがほとんどで、職員に予約番号を伝えると所定の位置に車を停めて待つように指示が出されます。バイクも徐々に集まり始めましたが、私の心配は全くの拍子抜けだったようで、結局乗船したバイクは8台。絶対にこいつらはフェリーに乗る奴等だと信じ込んでいた先述の京都ナンバーのツーリング集団も結局のところ現れませんでした。


2015GWkyuusyuu0849.jpg

2015GWkyuusyuu0829.jpg

2015GWkyuusyuu0830.jpg

2015GWkyuusyuu0835.jpg

徳山⇔竹田津を結ぶのは、その名も"スオーナダフェリー"。周防灘を横断してショートカットして移動できるので九州⇔山陽間を利用するのには大変便利です。これが豊後高田や宇佐ならもっと便利だと思うのですが、そううまくはいきませんね。このフェリーの特徴の一つは広島⇔別府を結ぶ高速バス「ゆけむり号」でしょうか。高速バスのくせにバスごとフェリーに乗ってワープしちゃうというちょっとインチキな高速バス路線です。とりあえずこのバスを一番先に乗せ(一番先に乗ると一番先に降りられる)、次に乗用車、最後に申し訳程度の扱いでバイク8台が積み込まれます。





2015GWkyuusyuu0831.jpg

2015GWkyuusyuu0832.jpg

2015GWkyuusyuu0833.jpg

徳山⇔竹田津間の所要時間は約2時間。スオーナダフェリーは一日5往復で24時間運航をしていて、さらに凄いのはフェリー1艘でやり繰りしているところです。従って両港での停泊時間が殺人的に短く、徳山からの便が14時に到着するとさっさと旅客を入れ替え、14:20には出航してしまいます。もちろんもう1~2艘は所有しているのでしょうが、かなりのヘビーローテーションです。GW最終日の昼時の便ということで船内は満席。バイク陣は最後に乗船したので、すでにカーペット席や屋内の座席に空席はなく、屋根つき屋外デッキのベンチに腰掛けました。ただ、真後ろは壁で天井も横も屋根で覆われていたので、太陽の光や海風で疲れるなんてことはなく、終始穏やかな時間の中でゆっくりと休むことができました。遠征の帰りなのか、広島の如水館高校のチアーリーディング部の集団が乗り合わせていたようで、船旅で気持ちが盛り上がったのかちょうど屋上デッキの目の前で踊りだし、非常に微笑ましい光景でした。



2015GWkyuusyuu0834.jpg

2015GWkyuusyuu0836.jpg

2015GWkyuusyuu0837.jpg

穏やかな周防灘を進んでいくとやがて周南の工業地帯が見えてきます。2時間の船旅を経て16:30頃に徳山港に到着。この徳山港というやつは新幹線も止まる徳山駅の本当にすぐ目の前(徒歩2分くらい)にあって、その風情は独特です。


徳山から約2時間半の走行を経て19時前には自宅に到着。


4月から新しい生活が始まって慣れない日常生活を送ってきた中で、GWの九州ツーリングだけが頼みの綱というか苦しい日常を乗り越えるための心の支えでした。久しぶりの九州の旅。久しぶりの長期ツーリング。旅に出る前、その旅路を想うだけで心の鼓動を抑え切れませんでした。直前には思いもよらないバイクの故障などもありましたが、予想に反して天気にも恵まれて、またひとつ思い出深いツーリングが心に刻まれました。



関連記事
スポンサーサイト

| 15年GW/九州ツーリング | 21:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://kazemeguri.blog.fc2.com/tb.php/1520-1a428c35

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT