ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

2014年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年08月

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惜別あけぼの乗車記① ~ 旅の幕開け

チケットをめぐって大騒動を展開して、やっとの思いで獲得した『あけぼの』の寝台券。結果的には、この度の定期運行廃止と同時になくなってしまうA寝台シングルデラックスを幸運にも獲得することができた。これはもう『被害を被ってつらい思いをした分、思いっきり楽しんでこい!』という旅の神様の思し召しに違いない。旅行会社とも話がついて無事に円満解決となり、これで何の気兼ねもなく青森に旅立つことができる。


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さて、乗車当日夜。。。

気持ちの高ぶりを抑えきれず、発車時刻の一時間前には上野駅に着いてしまった。駅前のブックオフにて車内読書用の単行和書を、さらに車内販売なしの約半日の軟禁に備えて今晩と翌朝分の食糧を買い込み、意気揚々と自動改札を通過した。この発車前の時間をいかに楽しめるかというのが重要で、発車時刻ギリギリになって慌てて到着なんていうのは旅人の振る舞いとしては宜しくないのだ。




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上野駅13番線は既に多くのファンでごった返していた。

廃止直前なので無理もない。

ホーム整理の駅員や警備員も多数投入され、ロープが張られて厳戒態勢の様相である。発車15分前の21時頃になっていよいよ青い車体のあけぼのの入線となり、私も群衆に紛れて撮影を行う。私はよく列車と乗車日を記録するために切符を片手に持って構図に入れ、列車を背景に入れてボカシて撮影するのだが、撮影する私の切符を背後から見ていたのか、『すげぇ!A寝台だってよ。』という鉄道少年の声が聞こえた。私も別に見せびらかしている訳ではないのだが、この時ばかりは優越感を感じずに入られなかった。それと同時に、「この切符を手にするまでには相当苦労したんだよ」と、心の中で鉄道少年に静かに語ったのだった。




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いよいよ出発時刻を迎える。私は、各地へ向けて競うように発車していった夜行列車の頃の上野駅を知らないが、華やぎ賑わった光景は容易に想像できる。停車場という名に相応しい端頭式のホームの雰囲気をはじめ、駅構内や駅周辺の雑多な光景はきっと昔の面影を色濃く残しているのだろうし、石川啄木の歌碑を見れば東北人の望郷の念を感じずにはいられない。人々は万物に自らの記憶を宿らせ、それが長い年月をかけて染み着けば、やがて愛着へと変わっていく。これから私が乗ろうとしているブルートレインにも、多くの人々の思いや記憶が染み着いているのだろう。

7号車のA寝台シングルデラックスに陣取って出発のときを待つ。時代が移ろう中で上野駅の風景も様変わりし、肩を並べて待機するブルートレインも北へ急ぐ人の群れももうない。その変わりに、ステンレスの車体が多くの買い物客やわずかな通勤客(この日は日曜日)を呑み込んでいく。ただひとつ変わらないものがあるとすれば、3月とは思えないほどの凍えるような寒さだろうか。廃止を惜しむ鉄道ファンで埋め尽くされた上野駅13番線に、甲高い警笛音が鳴り響きわたり、列車はゆっくりと動き始める。雪深い極寒の地・青森へ向けて、夜行列車の旅が幕を開けた。
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| 14年3月/惜別 あけぼの | 21:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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状況が急転 ⇒ 青森行決定

さて、前回の続きです。



『あけぼの』のきっぷが取れたのにも関わらず、旅行代理店側のミスにより大騒動に巻き込まれてしまい、最終的にはどうなったのかという話をしましょう。結論から言うと、無事にきっぷを獲得して青森行きの『あけぼの』に乗車できました。そうでなければ、このように記事にすることもなかったでしょう。




「とにかく私の要求は『あけぼの』の寝台券を取ることにあるのだから、私が要求するものを準備してください」という話をして電話を切ったのですが、その数日後に担当者から思いもよらない電話がかかってきました。





店員;「あの後、当店の方でもきっぷが取れるよう努力してきまして、3月9日の『あけぼの』のA寝台をおとりできました。ご都合が宜しければいかがでしょうか?」



私:「え゛ーーーーっ!!いやいやいやいや・・・。本当ですか?しかもAですか??どうやって取ったんですか?」



店員:「入手困難なきっぷであるということは承知していましたので、こちらでも大変驚いておりますが・・・。毎日端末を叩いて空きが出ないかと探しておりました。」




確か、2月の下旬頃の電話だったと思います。廃止まで1週間をきった時期のきっぷが、乗車日の2週間前になって取れるなんて信じられません。それとも旅行業界の裏ルート的な方法を使って取得したのでしょうか。いずれにしても思いがけない電話をいただいて、これで事態は急転しました。幸いにも既に仕事を辞めていていつでも旅立てる状態だったので、日程的には全く問題ありません。それによくよく考えてみると、B個室は定期運行が廃止され臨時列車化されても残されますが、A寝台は定期運行廃止と同時に完全廃止されてしまいます。だったら、A寝台に乗れたほうが価値大という話です。


店員氏の話を総括すると、結局のところ私に渡るはずだったきっぷが店員のミスにより誤って一般客に渡ってしまい、「私の名を名乗ってきっぷを搾取した」というのは店員の記憶違いである可能性が高い。自分のミスで誤って売ってしまったというよりも、悪い奴に騙されて持っていかれたことにしたほうが自らの落ち度は低いですから、身を守ろうとしてとっさに出たのかもしれません。私自身も誰にも話をしていないのですから、犯罪に巻き込まれた可能性は限りなく低いということになります。これが本当に犯罪性の高い事案なら徹底的に調べてもらいたいところでしたが、代替のきっぷが取れたというのならそんなことはもうどうでもよくなりました。


さて、残す問題はあとひとつです。私が当初要求したのはB個室は寝台券が6,300円。それに対してA寝台の寝台券は13,350円で、実に7,050円の差があります。相手側のミスで等級が変更されたわけですから、差額分に関しては店側でご負担いただきたいと強く申し出をしました(本当は全額負担してもらいたいくらいだった)。その要求もすんなり受け入れられ、揉めに揉めた騒動も円満解決の運びとなりました。




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(※利用後に撮影)


これにて、寝台特急『あけぼの』での青森行き決定です。

| 14年3月/惜別 あけぼの | 22:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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真相は謎に包まれて

寝台特急『あけぼの』のきっぷを何者かに搾取され、怒り狂った前回の続きになります。




店員氏との激しいやり取りの後、どうにもやりきれない怒りを抱えながら悶々としていた訳ですが、この不可解な事件の解決のための手がかりを探り、何としてでも真実に近づかなくてはなりません。





まず最初に目をつけたのがオークションでした。人の名を名乗ってきっぷを奪うような奴は、正当な乗車ではなく転売目的に違いないと思ったからです。日付とB個室という条件によってある程度絞られますから、条件に合致する怪しそうな出品を列挙し、旅行代理店に警戒してもらうよう依頼することにしました。



そしてもうひとつ心当たりがありました。それは申し込みをするために来店した際、隣のカウンターにいた客の存在です。お互いの距離は近くて仕切りも何も無く、若い男性客一人で航空券の類を購入していました。私がそれぐらい覚えているわけですから、向こうだって私と店員との会話を盗み聞きしたり、申し込み用紙への記入を盗み見していれば搾取できなくもありません。誰にも話しておらずネット上でも公開していない以上、第三者が正確な情報を得られる場はそこしかないと思うのです。



最後にもうひとつ。店員による搾取という可能性です。店員の中に熱狂的「あけぼの」ファンがいて、私に適当な嘘をついて自分のものにしちゃったというパターンです。考えたくもありませんが、考えざるを得ない。




とりあえず、どのように対応すればよいかを聞きに管轄の警察署まで相談に行きました。代理店の不手際こそが問題であるとし、私の心情も理解して頂きました。しかし来署する前から分かってはいましたが、当案件は「民事」であるので警察が動くことはないということでした。旅行代理店側にミスがあることは明らかなので、民事訴訟なども検討されてみてはどうかという助言をもらいました。


こんな感じであれこれと考え、電話をいただいた数日後に改めて来店しました。内心は怒り狂っているのですが、いくら相手に落ち度があるにしても怒鳴り散らすのは恥ずかしい振る舞いであり、努めて冷静に自分の要求を伝えることに徹します。先に述べた3つの手がかりについてできる限りの調査をしてくれということと、別日程でもいいからなんとかしてきっぷを確保してくれということ、最悪きっぷが取れなかった場合の対処についても話をしました。ところが、長時間にわたり店側の担当者と話をしているうち、少し状況が変化してきました。



私が話をしている担当者というのは店の責任者で、実際にきっぷを販売した店員とは違う人物です。責任者が店員から販売の状況について聞き取った内容を元に私に話をしてくれるのですが、どうやら当事者の店員の記憶が曖昧なようなのです。責任者と長らく話し込んでいくうち、「○○様(私の苗字)を名乗る人物が来店された」というのもどうやら記憶が定かではないようなのです。つまり、誰の名を名乗るでもない一般客が「『あけぼの』のきっぷは取れますか?」と来店し、引き出しに保管してあった私に渡るはずだったきっぷが、第三者の手元に渡ったという可能性もあるようなのです。結局、最後まで販売を担当した店員が誰か分からず話すこともできませんでしたが、こうなると少し状況が変わってきます。繰り返しになりますが、私の苗字は非常に珍しいもので、家族や友人関係やネット上できっぷの話をしていない以上、誰かがなりすましてきっぷを奪うというのはあまりにも考えにくいことなのです。その一方で、単純に『あけぼの』のきっぷを求めて来店した客に対して、店員のミスにより私に渡るものとして保管してあったきっぷを誤って販売してしまったというのならまだ現実的に起こりえます。ただこの場合はきっぷを手にした客に責は無く、店側の保管・管理が問題だということになります。



どういう経緯で販売したのかという店員の記憶が曖昧で、実際にその店員と話をすることもできず、何が真実が分からないまま私は怒りの矛先を何処に向けてよいのやら分からなくなりました。こうなってくると、同様のきっぷを入手することでしか、私の気持ちが満たされる術はありません。いずれにしてもきっぷ類の保管・管理、そしてそのきっぷを販売する段取り的なものが曖昧であったことが今回の問題の最大の原因です。一度手に入れたはずのきっぷが失われて素直に引き下がるわけにはいかないし、会社全体の問題として今回の案件にあたって欲しいという話をして店を後にしました。




その数日後、思いもよらない電話が私のもとに掛かってきます。



次回へ続く。

| 14年3月/惜別 あけぼの | 00:57 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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前代未聞の大事件に巻き込まれる

前回の記事にて、廃止日前日の寝台特急『あけぼの』のB個室の寝台券を獲得したというところまで紹介しましたが、今回はその続きになります。


連絡をいただいてから2週間くらいたったある日、満を持して某旅行代理店へきっぷを受け取りに行きました。事前申し込みの際にいただいていたお客様控えを渡し、きっぷがお出ましになるのを今か今かと待つわけですが、待てども待てどもきっぷが出てきません。あちこちの引き出しを捜索してみたり困った様子で他の従業員と話したりと何だか落ち着かない模様です。かれこれ、10分くらいは待たされたでしょうか。私は待ちくたびれてしまったので一旦カウンターを離れ旅行パンフレットを眺めていたのですが、そうこうしているうちにお呼びがかかりました。すると、店員氏より、



『今ちょっと探しておりまして・・・。申し訳ありませんが、時間がかかりますので一旦お引取り下さいませ。あとで必ずご連絡しますので・・・』



というまさかの退散命令!既に発券してあるはずなのに無いっておかしいだろと思いつつもその場では文句は言わず、素直に退散して連絡を待つことにしました。






そして夕刻時、旅行代理店の担当者から電話がかかってきたのですが、その内容は信じられないものでした。




店:『販売記録を確認しましたところ、○○様を名乗る方が来店され、既にきっぷをお渡ししていて支払いも完了されている状態です。』



私:『いやいやいやいやいや・・・。そんな筈は無いです。もう一度よく調べてください。』


店:『実際に販売を担当した者にも確認をしたのですが、1週間前頃に確かにきっぷを渡しているのですが、どのような経緯で販売したのかは本人も記憶が曖昧なようで・・・』



という訳の分からない答弁。頭に来た私は


私:『誰かが自分になりすましてきっぷを搾取したということですか?冗談じゃないですよ。今回の事を家族や友人に一切話していないし、ネット上でも書いていない。そもそも申し込み控を持参した私以外にきっぷが渡るってどういうことですか。』

と抗議しました。家族や友人含め、外に向かって一切話をしていない訳ですから誰かが自分になりすますことは絶対に不可能なんですよ。しかも例えば佐藤や高橋といった多数派ならカウンターで適当に名乗ってヤマが当たってきっぷ搾取という事も考えられなくも無いですが、私の苗字は少々変わっている珍しいもので、第三者が適当に言って出るようなものではないんです。


店:『本当に申し訳ありません。お恥ずかしい限りです。』



私:『そもそもきっぷを渡すときに本人確認とかしてないんですか。一体何のために申込み控があるんですか。』



店:『おっしゃる通りです。しかし、特にチェックはせずにお渡ししていたのが現状でして・・・』



私:『じゃあ私が希望したものはどうすれば手に入れることができますか。』



店:『あけぼのが人気の列車だということは承知しております。端末を操作して何とか取れるように努力してみますので・・・。』


という問答が続きます。内心、廃止直前でこれほど騒がれている列車の寝台券が今更取れるわけ無いだろうと思いました。本当なら13日に出発して翌14日に青森に着き、上野行最終便の出発と翌朝の青森到着最終便を見届けるというシナリオを描いていたのですが、これで全てが水の泡です。ただ、今の私には時間がたっぷりあります(仮に13日限定でこのような事件に巻き込まれていたら本当に怒り狂っていたと思います)。


私:『何度も何度も謝られても困ります。私が求めているのは、①当初希望したものと同等のきっぷを準備すること、②きっぷが第三者にわたった経緯の2つです。特に何故第三者にわたったのかを明確にしていただかないと気味が悪い。宜しくお願いします!』


という激しい問答の末、電話を切りました。






さて、この後の展開は果たして・・・。



次回へ続く。

| 14年3月/惜別 あけぼの | 20:47 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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