A・ジョーンズ様御免なさい
思えば今年の早春に久米島を旅したとき、春季キャンプ中の楽天球団を視察に行った。楽天球団の面々が開幕に向けたトレーニングを展開していた訳だが、あのとき間近に見た田中将大投手が開幕以来無敗のまま連勝記録を伸ばし、そして楽天球団が創立9年目にして初のリーグ優勝を果たすなんて、そのときは勿論想像なんてできなかった。
その中でもとりわけ驚いたのはアンドリュー・ジョーンズの活躍である。90年代後半から2000年代中盤にかけてのアトランタでの活躍が強烈に印象に残っているまさに米大リーグを代表する選手で、日本球界に参戦してきた歴代外国人の中ではトップクラスの実績を誇る選手である。しかしそれだけの実績を考慮しても、30代後半となり絶頂期をすぎた選手であるから、私は開幕前の段階で目立つような活躍はできないのではないかと見ていた。
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ところがどっこいである。
ケーシー・マギーと揃って優勝したチームの中軸をシーズンを通して担い、まったく私の予想を覆す大活躍を見せてくれた。A・ジョーンズ様・・・本当に御免なさい。貴方のような人格者を、神のお告げだと言って帰国したグリーンウェルとか無断帰国を繰り返し解雇されたケビン・ミッチェルとか、ダン・ミセリやブラッド・ペニーのような糞投手とか、パラグアイ代表不動の右サイドバックなのにガンバ大阪でさしたる活躍もできずに退団したチキ・アルセとかと一緒にした自分が愚かだった。
昨夜のニュースで、楽天優勝の陰の立役者である楽天球団社長の特集をやっていた。名前は忘れてしまったが、外資系の金融証券会社から楽天球団社長に抜擢された彼は、在籍する選手の数値化された成績を掘り下げてそれまでのチームの弱点を洗い出し、左打者が多い打順に対して相手チームが左投手をあてにきて悉く抑えられ得点機を逃してきたと分析する。そして中軸を担える右の強打者が必要であるとの結論に達し、チームワークを重んじ献身的に動いてくれる外国人助っ人の補強が急務であるとして、白羽の矢が立ったのが2人だったのだ。私も意外だったのだが、強打者としての印象が強いジョーンズが実は選球眼が抜群にすぐれていて、四死球選択率もひときわ高いのだそうだ。よくぞ日本に来てくれた、そしてよくぞこれだけの実績のある選手を引っ張って来てくれたと言いたい。
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