ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

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キハ181系ラスト! 『かにカニはまかぜ』&『文殊』乗車の旅①

山陰・益田で生まれ育った私にとって、「特急」といえば新山口~米子を結ぶ『おき』、益田~鳥取を結ぶ『くにびき』、益田~小倉を結ぶ『いそかぜ』でした。いわゆるキハ181系という車輌が使われていました。ディーゼル車で、加速時にうなるようにエンジン音を轟かせます。山間や海沿いを縫うように走る路線が多く、煙と油の匂いを漂わせながら力強く進むキハ181系の真骨頂がそこここで見られる、まさに「山陰のトップランナー」でした。

大学進学で地元を離れるときも、キハ181の特急『おき』で小郡(現:新山口)まで行き、そこから新幹線で東京へ向かいました。私にとっては思い出深い車輌です。

残念ながら山陰地方を横断する特急群は、新型車両に置き換えられてしまい、『くにびき』はかつての『まつかぜ』に名を変え(私は『くにびき』の方が愛着がある)、『いそかぜ』に至っては完全に廃止されました。

唯一、定期運用で残っていた大阪~浜坂・鳥取を結ぶ特急『はまかぜ』のキハ181系も2010年11月で引退、残すは同区間の臨時特急『かにカニはまかぜ』のみとなりました。しかし、これも2010年12月23日をもって新型車輌に置き換えられることなり、キハ181系は完全に消滅することになりました。特急の名も路線も車輌の色もかつて慣れ親しんだものとは異なりますが、思い出深い車輌に惜別乗車したくて旅行を計画することにしました。



ところで、この旅には伏線があります。この旅は当初12月19日(日)に計画していました。高速バスで大阪に向かう予定だったのですが、あろうことか、私はこのバスに乗り遅れてしまったのです。

自宅最寄り駅の松屋で腹ごしらえをしているうちに予想以上に時間が過ぎてしまい、地下鉄大手町駅に着いたのがバス発車の3分前・・・。改札からバスターミナルのある八重洲口までは普通に歩いても10分近くかかります。ダメかとは思いながらも奇跡を願って猛ダッシュ!!!しかしそれもむなしく、バスは出発済みでした。19日は自宅のネットで空席情報とにらめっこ。運よく23日の切符が取れたため、晴れて23日に出発となりました。


東京駅八重洲口(21:50) ⇒ 京都駅烏丸口(5:59)
<青春ドリーム9号 1号車>

23)
【青春ドリーム9号 @ 京都駅烏丸口 (2010.12.23)】


東京と関西を結ぶ高速バス路線はまさしくドル箱路線★

しかしそれ故競争も激しく、JRバスのほか、私鉄系の高速バス、さらにはウィラートラベルやロータリーエアサービス(キラキラ号)といったツアーバスも台頭している。私も東京~関西間の移動でいろいろなバスを利用してきたが、よほどの事情がない限りはJRバスを利用する派である。

私は利用するバスを選ぶとき、いかに安く、そしていかに快適に移動できるかを重視する。

①「いかに安く」

東京~関西間のツアーバスの最安値は3500円~4000円くらいが相場。JRバス利用でいかにこの価格に近づけるかを考える。ネット予約サイトの高速バスネットを利用すれば、ネット割・早売割引などの適応があり、格安便の『青春(エコ)ドリーム』を利用すれば限りなくツアーバスの価格に近づけるのだ。だから私は高速バスネットと楽天トラベルのツアーバス予約サイトで価格比較をしながら最終的に利用するバスを決定することが多い。ほとんどの場合、JRバスに軍配が上がるのだ。

②「いかに快適に」

格安高速バスは基本的に4列シートだ。つまり空席でない限りは隣に誰か来るということだが、体の大きい私にとってこれは非常に重要な問題である。安さを求めないのであれば、独立3列シートを利用すればいいのだが、私は移動に金をかけないほうなので、安さと快適さを追求したいのだ。

ここで威力を発揮するのが先述のJRバス予約サイト「高速バスネット」である。クレジット決済を利用すれば、画面上のシートマップで座席を自由に選ぶことが出来るのだ。つまり隣に人のいない座席を選んで予約すれば、4列シートでも快適な移動が可能になる。座席の変更も自由に出来るので、隣の席が埋まれば変更すればよいだけだ。

そして2階建ての『青春(エコ)ドリーム』1階席には、わずか2席だけだが、隣に人が来ない『勝ち席』がある★座席自体は2席くっついているのだが、1席しか予約できないようになっている。これを予約すれば初めから2席利用が確実で、3列独立シートと同じようなものだ。ただすぐに埋まってしまうため、なかなか取る事ができない人気席である。

前置きが長くなってしまったが、定刻どおりに東京駅八重洲口を出発!!新宿南口でお客を乗せて6割程度の乗車率だろうか。高速バスネットのお陰で隣に人がくることもなく、快適に京都まで移動できた。
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キハ181系ラスト! 『かにカニはまかぜ』&『文殊』乗車の旅②

『青春ドリーム9号』は定刻どおりに京都駅烏丸口に到着した。ちなみにこのバスは大阪を経由せずに神戸・三宮まで向かう。

私はここで下車し、快速列車で大阪駅へと向かう。『かにカニはまかぜ』の始発は大阪。だったら最初から大阪行きのバスに乗ればいいじゃないかとお思いでしょうが、これはレポ①で説明したとおり、「高速バスで安く快適に移動する」というテーマが関係しています。大阪行きのバスはどれもいい具合に埋まっていて、2席利用できそうな空席はありませんでした。しかし、それにこだわる私はわざわざ京都行きのバスに乗った訳です。

ちなみに大阪までは『青春18きっぷ』利用★帰路は大垣から『ムーンライトながら』を利用するため、特急乗車区間以外は青春きっぷでつなぎます。

大阪駅に着くと、「みどりの窓口」で電話予約しておいたきっぷを発券してもらいます。売店で弁当と飲み物を購入し、胸の高鳴りとともに3番線ホームへと向かいました。

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【大阪駅3番線より、旅立ちのときを待つ (2010.12.23)】


まだ出発まで30分近くありますが、すでに出発を待つ多くの客がホームにいました。本日が最終運転ということもあって、次第に人が増えていき、ホーム上にはロープが張られ、警備員や警察官が警戒にあたっていました。

先発の『スーパーはくと』倉吉行きが出発すると、いよいよキハ181系が入線してきました。最後にキハ181系に乗ったのはおそらく2000年頃。益田~小郡間の特急『おき』でした。2001年7月には新型車輌に置き換えられたため、実に10年ぶりの乗車となります。

いよいよ、入線してきました★

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【歴史を積み重ねてきたキハ181系 最後の旅路(2010.12.23)】


『かにカニはまかぜ』は列車名の通り、冬場に旬を迎える山陰の「松葉がに」を食べに行くのに便利な臨時列車です。この馬鹿にされているようなネーミングと、ヘッドマークのデザインがたまりません・・・。

大阪 (7:48) ⇒ 浜坂 (12:07) 

臨時特急 『かにカニはまかぜ』

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旅立ち前の時間に、胸が高鳴る(2010.12.23)】


私の指定席は4号車のD席★6両編成のほぼ中央です。あわただしく撮影を終え、列車に乗り込みます。


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【静かな早朝の山陽路を姫路へ向けて走る(2010.12.23)】

大きなトラブルもなく、定刻どおりに大阪駅を出発して山陽本線を西進します。日曜日の朝ということで人はまだ少ないですが、大阪・神戸といった大都市を唸りをあげながら走る姿はとてもミスマッチで、ホームを通過するたびに珍しいものを見るような人々の視線が集まります。やはり、山間や海沿いを縫うように走る山陰路のほうが似合いますね。

この列車は姫路まで進んだ後、マイナー路線ともいえる「播但線」を経由して、和田山から山陰線へ入るというルートをたどります。列車自体のスピードの遅さもあいまって、終着の浜坂到着は12:07!実に4時間以上をかけて走ります。ちなみに、大阪駅を7:37に先発した「スーパーはくと」は、智頭急行線を経由して10:43には倉吉に着いてしまいます。

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【姫路駅到着時の車内風景 (2011.12.23)】

山陽線内ではまだまだ車内は空いていましたが、播但線に分岐する姫路駅からは大量の乗車があり、車内はほぼ満席となりました。ツアー客も多く、姫路以西から来た方もここでまとめて乗ってくるわけです。しかし幸運なことに、私の隣の席は誰も乗ってきません(結局、終点まで誰も来なかった)。これより、景色は北近畿の長閑な風景に一変します。そしてキハ181系にとっても腕の見せどころの区間となります。

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キハ181系ラスト! 『かにカニはまかぜ』&『文殊』乗車の旅③

姫路から播但線に入ると、車内もいっそう賑やかになります。

今回乗務している女性車掌さんによるキハ181系の歴史や沿線の紹介、検札と記念乗車証の配布が行われます。

姫路を出ると福崎、寺前ととまります。残念ながら播但線沿線の各駅では、客の乗降はほとんどありません。特急列車(しかも臨時)なので地元客の利用は皆無、乗車目当て&カニ目当ての客は播但線沿線で降りることはないでしょう。それでも、大阪・神戸・姫路といった大都市近郊で乗せたお客を、城崎温泉・香住・浜坂といったカニを味わえる土地に運ぶためには、播但線利用が最も都合がいいのは明白です。

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【寺前駅で小休憩 これより、北近畿・山陰へ(2010.12.23)】


寺前駅では5分間の停車時間があるため、ホームに下りて撮影します。先頭部分にはお客が殺到するためになかなかうまい具合に撮れませんが、思いっきり顔面アップの迫力画像が撮れました。「間もなく発車します、列車にお戻りくださーい!」の車掌さんの一声で急いで車内に戻ります。寺前は電化・非電化の境界であり、列車本数も比較的多いのですが、寺前以北の和田山までの非電化区間は本数も少なくなります。

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【浜坂までラストスパート!!@佐津駅(2010.12.23)】


寺前からはいよいよローカル色が強くなり、鄙びた山陰の風景の色合いが濃くなっていきます。そして車窓から外を眺めていると、昔、特急『おき』に乗って地元を離れたときの記憶が蘇ってきました。

和田山からは山陰本線に入ります。このあたりから、何故か空調が効きすぎて車内がかなり暑くなります。これも、寿命でしょうか・・・。そして私もこっくりこっくりと眠ってしまいました。

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【餘部橋梁より日本海を望む(2010.12.23)】


豊岡や城崎温泉で降車があり、列車は最後のハイライトである「餘部橋梁」を通過します。2010年の夏をもって長く愛された「餘部鉄橋」は運用を終了。現在は立派なコンクリート橋になっています。しかし橋上から眺める日本海と眼下に広がる石州瓦の漁村集落の風景は、私の心を強烈に揺さぶります。

そして列車は定刻どおりに終着・浜坂に到着。非常に充実した時間を過ごすことができました。


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【終着・浜坂(2010.12.23)】


ドアが開くとお客が一斉に先頭部分に集結して撮影を開始します。私もしばらく時間があるので、場所が空くのを待って撮影しました。

| 10年12月/かにカニはまかぜ&文殊 惜別乗車の旅 | 21:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キハ181系ラスト! 『かにカニはまかぜ』&『文殊』乗車の旅④

浜坂駅というところは、多くの列車の始発・終着駅となっています。

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近畿と山陰の境界のようなところでもあり、私はここを訪れるといつも独特の旅情を感じます。駅構内も駅前も賑やかさや華やかさやはなく、どんよりとした山陰の天気の中で、ぽつんの佇む乗換駅といった風情です。

構内の発車案内も、電光式ではなくペラペラとめくれるタイプです。朱色の列車が3番線の鳥取行き、2番線がこの後乗車する普通列車の城崎温泉行きです。

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改札を抜けると、多くの乗客は旅館のマイクロバス等に乗り換えて旬の松葉ガニを楽しみにいくようです。私は特にカニを食べる予定ではない(そんなに好きでもない)ので、駅前を散策するつもりだったのですが、雨が降ってきたので駅前の売店で昼食を買い、折り返しの列車まで待つことにしました。

駅横に『米田茶店』という商店があり、そこで昼食を調達することにしました。駅弁や土産物や地酒なんかを扱っているようです。

すると驚いたことに、店内にカレーライスのセルフスタンドがあるのです!!

たっぷり入ったカレー鍋と炊飯器。そして3種類くらいの器が用意してあって、自分でよそってレジに持っていくスタイルのようです。駅前の売店でカレーなんてなかなか珍しいので迷わず購入を決意★店のおばちゃんを呼んでよそってもらいました。

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これで530円!!

故郷の味『白バラコーヒー』のお供に添えて、駅前のベンチで食べました。

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キハ181系ラスト!『かにカニはまかぜ』&『文殊』乗車の旅⑤


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浜坂(13:17) ⇒  城崎温泉(14:25)


浜坂で一息ついたところで、普通列車で城崎温泉へ向かいます。この後、『かにカニはまかぜ』の大阪行きがあるのですが、残念ながら浜坂⇒大阪の指定券は取れませんでした。

昼飯を食べた後だけに猛烈な眠気が襲ってきてしまい、城崎温泉まではほとんど寝ていました。



城崎温泉(14:30)⇒<きのさき 8号>⇒福知山(15:43)

城崎温泉から大阪までは様々な特急を乗り継いで行くことにしました。

まずは特急『きのさき 8号』京都行きで福知山まで乗車します。温泉客が帰るには若干早めの14時台の特急でしかも始発ということもあって、車内はガラガラで福知山まで快適に移動できました。


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『きのさき8号』とこれから乗車する『文殊2号』の並びです。さらに右側には回送の特急列車がいて、特急型車両が3体並びました。



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福知山(15:46)⇒<文殊 2号>⇒宝塚(16:57)

福知山からは福知山線経由で大阪へ向かう特急『文殊 2号』に乗車します。

この『文殊(もんじゅ)』は大阪(新大阪~天橋立間を福知山線経由で結んでいますが、一日一往復しかないためになかなかレアな特急です。しかし、2011年3月のダイヤ改正によって特急『文殊』は消滅することになりました。ここは惜別乗車ということで、福知山~宝塚まで乗車します。

車両は4両編成で、1号車がグリーン、2号車が指定、3・4号車が自由席です。念のため、2号車の指定席を確保しておいたのですが、指定席は結構な乗車率(私も隣も相席)で窮屈になってしまったので、車掌氏に断って比較的空いている自由席に移動しました。

宝塚駅で改札を出て、駅周辺を散策して時間調整をします。大阪圏のベッドタウンといったところでしょうか。駅周辺はショッピング街が形成されていて、多くの人で賑わっています。小腹が空いたのでどこかで軽食でもと思いましたが結局歩き回っただけでした。改札まで戻り、縁起をかついで(「宝塚」だから)年末ジャンボ宝くじを購入し再び改札内に入場します。(ちなみに、大当たりは出なかった。)

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もうじき天橋立行きの特急『文殊1号』が到着するとのことなので、ホームで見送ることにしました。コチラは国鉄色の6両でした。

ここからは快速で尼崎へ向かい、JR神戸線で三ノ宮へ向かいます。

最後はやはり、あの列車で締めくくりです!!

| 10年12月/かにカニはまかぜ&文殊 惜別乗車の旅 | 22:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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