ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

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宿泊帳簿59.小倉 大成旅館

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小倉駅周辺は再開発され洒落た雰囲気がある一方で、昭和の風情を色濃く残す雰囲気もある。特に小倉駅南口の京町アーケード界隈は古い店舗が密集していて実に興味深い。



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そんな小倉駅前に名旅館あり。

駅から歩いて5分ほどの場所にある大成旅館を利用した。新旧が混在した飲食店が密集して立ち並ぶ一角にあり、もちろん「旧」の部類に属するのだがここだけ時が止まっているかのように異彩を放つ外観である。



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玄関を開けると突き当たりが厨房になっていて、ここで受付をすますと宿主らしき親父さんが部屋まで案内してくれた。なるほど、歴史ある旅館らしく、いくつもの階段があり部屋の形も向きもバラバラでまるで迷路のようである。私の部屋は3階で一応部屋番号がふってあるのだが、初訪であれば宿主の案内がなければ自分の部屋を探すのも一苦労するだろう。

襖と土壁で仕切られた客室は鍵がかからず、完全なプライベート空間を求める人には不向き。掃除はされているものの、やはり経年劣化もあってお世辞にも綺麗とは言えない。その代わり、何故か冷房だけはガンガンに効いていた(決して新しい機種ではない)。

個人的なお気に入りは通りに面した部分。障子を開けるともう一枚ガラス窓がある。外側には一応転落防止の柵はついているものの、窓を開けて見下ろせばすぐそこは商店街の通りである。障子とガラス窓の間は一段高くなった廊下のようになっていて、ちょうど人が腰掛けるのに最適な高さなのである。このような構造を建築学的に何というのか分からないが、雨の日に洗濯物を干したりするのに重宝するのだろう。

宿から歩いて1分ほどの場所にある「酒房 武蔵」で最高の時間を過ごし、十分満足したのですぐに部屋に戻った。ちょうどこの日は小倉駅周辺で「わっしょい百万夏祭り」が開催されていて、眼下の商店街を眺めると多くの人で賑わっており、遠くからは神輿の掛け声も聞こえてくる。窓際に腰掛けて祭りの賑わいを眼下に眺め、そして夜風に吹かれながら名居酒屋の余韻に浸った。

これぞ日本の夏。

贅沢極まりないひととき。

最高の夜になった。



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大成旅館は格安の宿泊料金でありながら、朝食までついてくる。内容はご覧のとおりの少々寂しいものだったが、その中で大ぶりの辛子明太子の存在が引き立つ。さらに御櫃のご飯は何杯でもおかわり自由ということで、明太子だけで何杯でもご飯が進んでしまうから不思議だ。結局、御櫃のご飯はすべてたいらげてしまった。それを見た朝食担当の女将さんが「ご飯足りてますか?足りなかったらいくらでもありますから」というので、「十分いただきました。美味しかったです。」と礼を言って朝食を終えた。

帰り際に尋ねると、旅館の創業は昭和30年代初期ということだ。昭和28年創業の居酒屋「武蔵」と共に、小倉の街の歴史変遷を見届けてきたのだろう。耐震規制や消防法の関係もあって、今の時代に同種同等の宿を新しく建設するのはまず不可能だろう。幸いにも宿主や厨房を仕切る女性陣達は皆元気で、建物は古いながらも全体に活気がみなぎっている。さらに昨晩なんかは私以外にも一定の宿泊者がいて、決して寂れている様子は一切なかったのは嬉しいかぎりである。


小倉競馬を楽しんだ後は、武蔵で飲んで大成旅館で眠る。


小倉を楽しむ最高の組み合わせがが確立した。


長く続いてほしい小倉の名旅館である。





<2017.8.5宿泊>
(1泊朝食付¥4,320 楽天利用)


■ 大成旅館
住所:福岡県北九州市小倉北区京町1-2-18(JR小倉駅より徒歩5分)
電話:093-521-0807
特記事項:昭和30年代創業の古宿、朝食の明太子&白飯
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| 日常の話題 | 19:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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宿泊帳簿58.鹿児島 アパホテル鹿児島中央駅前

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今回の2泊3日の九州での活動ではいずれも鹿児島に宿をとったのだが、一泊日は東横イン、二泊目はアパホテルと、不本意にもいずれも全国チェーンのホテルを利用してしまった。全国チェーンだからいけないという訳ではなく、例えばドーミーインやアルファー・ワンなど積極的に利用したいホテルもあるのだが、残念ながらこの両ホテルはその部類には含まれない。一泊目は土曜日ということもあって市内一帯空室が少なく、漸く見つけたのが東横イン。二泊目は日曜日ということでどこも空きがあったのだが、翌日早朝の活動に備えて駅至近のアパホテルにした。

東横インがいつであっても一律の料金設定なのに対し、アパホテルは価格の変動率が非常に大きく、連休や土曜日などはひどいときには二万円近くにまで室料をつりあげるぼったくりホテルなのである。しかしこの日が日曜日だったためか、一泊素泊4,000円程度という低価格設定だったため、こんな機会はそうないと思いアパホテルを選んだのだ。過去には魚津駅前のアパホテルに同様の理由で泊まったことがあるのだが、アパホテル利用は通算二回目である。


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アパホテルは自前で建てたホテルと、別のホテルとして運営されていた建物をそのまま使いアパホテルと改称したものと2タイプあるのだが、鹿児島駅前はおそらく後者だろう。アパホテルらしく、外観やフロントは豪華で高級感のある印象だが、客室はいたって普通である。


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四~五千円も払えばこんなビジネスホテルはいくらでもあるというもの。一万円以上の室料を払ってこの部屋に通されたなら、ちょっと納得いかないかもしれない。ベッドとTVは近接しているが、デスクが両側を壁に挟まれた奥まった場所に壁向きに配置されており、かなり使えないなと思ってしまった。

一晩ぐっすり眠るだけの私にはこれで十分。駅に近いのも助かった。





<2017.3.26宿泊>
(1泊素泊¥4,000 じゃらん利用)


■ アパホテル鹿児島中央駅前
住所:鹿児島県鹿児島市西田2-21-22(JR鹿児島中央駅より徒歩1分)
電話:099-813-0111
特記事項:駅前で交通至便

| 未分類 | 22:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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宿泊帳簿57.鹿児島 東横イン鹿児島中央駅東口

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鹿児島中央駅からは徒歩3分ほどの距離。

土曜日ということもあり駅周辺のホテルは軒並み満室で、安価で宿泊できる場所はないかと調べていたところに東横インに空きが出たため、速攻で部屋を確保しました。普段東横インはほとんど利用しないのですが、状況が状況だけに選り好みしている場合ではありません。

翌朝早くの列車に乗車する予定であったため駅近くに宿をとりましたが、天文館からは少し距離があり20分ほど歩かなくてはなりません。まぁ市電を使えば何の問題もないですが…。

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客室はこれといった特徴もなく、かといって不満があるわけでもなく、旅の疲れを癒すのには十分な設備でした。






<2017.3.25宿泊>
(1泊素泊¥4,684 じゃらん利用)


■ 東横イン鹿児島中央駅東口
住所:鹿児島県鹿児島市中央町26-25(JR鹿児島中央駅より徒歩3分)
電話:099-813-1045
特記事項:駅前で交通至便

| 日常の話題 | 20:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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宿泊帳簿56.鳥栖 サンホテル鳥栖

鳥栖という街に以前から興味を持っていた。

鳥栖は九州域内の陸上交通における東西南北の結節点である。隣の基山町と並んで交通の要衝地として機能しており、独特の風情がある。特に鳥栖ジャンクションと複数の国道が立体的かつ複雑に絡み合う姿は垂涎ものである。鳥栖郵郵便局の風景印にも、鳥栖ジャンクションの上空写真が描かれている。

鳥栖の人口規模は73,000人程と決して大都市という訳ではないのだが、地の利を生かして多くの企業の物流拠点になっているし、大規模アウトレットやJリーグ・Vプレミアリーグのクラブチームがあったりして、軒並み大都市レベルの様相である。




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今回利用したのは鳥栖駅前の「サンホテル鳥栖」。

年末年始にかけて7泊ほど世話になった。




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場所は鳥栖駅目の前の好立地。鉄道網においても鳥栖は要衝地となっていて、長崎本線と鹿児島本線に分岐する。多数の引き込み線と長大なホームを要する鳥栖駅だが、築110年の鳥栖駅舎が未だ現役で使用され続けている点は特筆すべきことである。駅東側にはベストアメニティスタジアム、西側は駅前再開発による新しい建物と従前の建物が混在していて、どこの駅周辺とも似つかない独特の雰囲気がある。駅と共に歩んできた駅周辺が、再開発の波を何とか食い止めているような抵抗の痕が見て取れる。

肝心のホテルだが、まず福岡の中心部からわずか30分という鳥栖駅の目の前という立地でありながら、駐車場が無料というのは素晴らしい。宿泊料金も朝食付きで1泊5,000円程度と手頃なので、福岡周辺でホテルが見つからないときの格好の穴場である。



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客室はエアウィーヴのベッドが完備されていて、肌触りのいいふかふかベッドでの快眠が可能。利用した客室からは鳥栖駅を眼下に眺めることができ、眺望の観点からも高評価。




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バイキング形式の朝食は、ほぼ毎日同じメニューだったが、パートのおばちゃんたちが毎日温かく迎えてくれるのが有り難かった。サラダや焼魚の種類は日によって違い、正月にはおせち料理も供された。一度だけカレーが供されたことがあって非常に美味だったのだが、結局この一度しか味わうことができなかったのが残念。






<2016.12.27~2017.1.3宿泊>
(1泊朝食付 楽天トラベル利用)


■ サンホテル鳥栖
住所:佐賀県鳥栖市京町781-1(JR鳥栖駅より1分)
電話:0942-87-3939
特記事項:交通至便

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宿泊帳簿55.由布院 名苑と名水の宿 梅園(宿泊編)

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温泉地として全国的な知名度を誇る由布院温泉。

これまで立ち寄り入浴や通過したことはあっても、宿に泊まりじっくり街を歩くという経験はなかったのだが、今回由布院温泉に宿泊する機会を得ることができた。

由布院温泉は、由布岳を仰ぐ盆地のなかに宿が点在していて、大規模なホテルや旅館はほとんどなく、歓楽的要素の強い温泉街も存在しない。長閑な田園風景とお洒落で現代的な宿が特に女性に人気らしい。温泉街は存在しないが、湯布院駅と金鱗湖を繋ぐルートには「湯の坪街道」があり、土産・甘味・カフェ等が軒を連ねている。



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由布院駅から金鱗湖へと伸びる駅前通りや湯の坪街道にはお洒落な店が軒を連ねるが、その中には県外の資本が入っている店が多数ある。由布院に来たのに東京や京都で製造されたものを喜んで買っていく。とある店に行ったとき、一体何のために此処にきているのかと残念な気持ちになると店主が話していた。

その店主が絶賛していたのが「kotokotoya」のジャム。地元や周辺地域で栽培・収穫された野菜・果物を使い、じっくりコトコトと手間暇かけて作られた商品だそうだ。店内で試食をしたら美味しかったので購入したのだが、前述の店主からは、「良い買い物をされましたね」と褒めていただいた。




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さて、今回お世話になったのは「名苑と名水の宿 梅園」。

本ブログではあまり登場しない豪華温泉旅館である。私もこれまで様々な宿に宿泊してきたが、宿の格式・宿泊料金・豪華さの観点からすれば、自分史上利用してきた中ではトップクラスの旅館の一つだ。12月下旬のクリスマス3連休直前の平日の宿泊だったことと、「九州ふっこう割」の宿泊補助も受けることができたので、比較的手頃な価格(とはいってもかなり高価)で利用できたのは助かった。

宿に到着した頃にはすでに日が落ちていた。由布院の中心部から田園地帯を抜けたところに梅園はある。広大な敷地を持つ宿であることを下調べで把握していたのだが、駐車場に着いても周囲が暗いのでその全貌がよく分からない。すると宿の方が車で迎えにきてくれて車内の荷物を持ち出してくれた。どうも駐車場からフロントまで少々距離があるようで私も一緒に送迎車に乗って運んでもらった。



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梅園には宿泊棟もあるのだが、今回利用したのは離れの部屋。広大な敷地の中に広がる庭園の中には離れが点在していて、豊かな自然に囲まれて周囲を気にせずゆったりとした時間を過ごすことができる。


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客室は和洋室で、10畳の和室にベッドルームに広縁が備わっている。このような高級旅館に泊まるのはほとんど初めてなので比較対象がなく評価のしようもないが、贅沢の極みというか至れり尽くせりの空間で快適そのものだった。




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宿に到着して急いで風呂に入り、お楽しみの夕食へ。

食前酒 梅園特製梅酒

先付け 南瓜豆乳豆腐南瓜クリームソース

前菜  牡蠣葱味噌焼き 薩摩芋密煮 琥珀玉子 鮭の豆腐テリーヌ
     海老 銀杏 零余子松葉串 ミニトーストのカナッペ風

御造り 旬魚三種盛り

蒸し物 茶碗蒸し

鍋物  鱧と牛コラーゲン鍋

強肴  陶板焼き 豊後牛 冠地どり つけ添え野菜 自家製たれ 岩塩

煮物  錦雲豚やわらか煮 馬鈴薯ソース

食事  十二穀米

留椀  つみれ汁

香の物 季節の漬物二種盛り

水菓子 洋梨ゼリープリン


旅館の夕食は総じて量が多いのでそれを見越して昼食は軽くしておいたのだが、それでも全部食べるのには苦労した。どれもこれも美味しかったが、特に印象的だったのは食前酒の梅酒、御造りの勘八、鱧と牛コラーゲン鍋だろうか。



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翌朝の朝食は和・洋が選択でき、和食を注文したのだがこちらもかなりのボリューム。夕食も朝食もどれもこれも美味しくて大満足内容だった。

旅館に一泊してみて印象的だったのは外国人の多さで、その大半は中国・韓国からの旅行客だった。そして従業員の側にも同国出身の人間が多数いたのには驚いた。研修生として働いているらしく、外国人客の言語対応の意味で雇っているのだろう。片言の日本語で接客している姿には大変好感が持てるのだが、こうも外国人が多いと日本人の側としては少し戸惑ってしまう。B&Bが主流の外国ホテルに対し、一泊二食付きの旅館は日本的な贅沢の極みともいえるものだが、日本人が気づかないうちにすべて外国人富裕層に乗っ取られ、そのうち日本人の手の届かない存在になってしまうのだろうか…。








<2016.12.22宿泊>
(1泊2食付 楽天トラベル利用)


■ 名苑と名水の宿 梅園
住所: 大分県由布市湯布院町川上2106-2(大分道 湯布院ICより10分)
電話:0977-28-8288
特記事項:絶景温泉、離れのある豪華日本旅館

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