ニッポン風めぐり紀行

各種旅行記、バイクツーリング、乗りものレポ、老舗旅館や街道探訪など、『旅に生きる日々』を綴るブログです。

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呑処巡礼 十三番 ~釧路 炉ばた 万年青

道東最大の都市・釧路の飲み屋街である末広。

釧路駅からも程近く、釧路川が太平洋に注ぐ河口部分に位置し、北海の魚介が水揚げされる釧路港にも近接している。

釧路は炉端焼の故郷でもある。釧路港で水揚げされた新鮮な魚介や北海道各地の農産物を、素材そのままを囲炉裏の炭火で焼き上げ客に提供するのだ。

そんな釧路の街で飲むことを待ち望んでいて、今回の宿願達成となった。



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この日は活動を早めに切り上げ、飲み屋街の真っただ中にあるホテルに投宿し、17:00には飲み屋街に繰り出せる体制を整えた。

一軒目に暖簾をくぐる店は既に決めていて17:00には開店していたのだが、しかしいくら何でも早すぎると思い、腹ごしらえを兼ねて末広界隈を30分近く歩いた。

満を持して、一軒目の居酒屋「万年青(おもと)」の暖簾をくぐると、数人の女性従業員が食材の準備をしている途中だった。大丈夫かと尋ねると、おでんは時間がかかるがそれ以外なら問題ないとのことで、カウンターの一席に陣取った。

開店時間を過ぎているとはいえ、準備段階であれこれ注文するのも申し訳ないと思い、取り敢えず焼酎(麦)と待たずに出せるといわれた牛すじ煮込みを注文。お通しのゆでとうきびと合わせて飲み食いしながら、しばしの間従業員の準備風景を観察することにした。


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白割烹着姿の腰の曲がった女将のほか2名の従業員が支度を進めている。途中で別の従業員が出勤してきて合計4名体制となった。おでん具材の仕込みと同時進行で、20名ほどが着席できるコの字型のカウンターに次々と炉端焼きの素材が並べられていく。


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炉端焼き注文のタイミングを待っている私の心を察したのか、女将の方から注文を促され、迷った挙句に法華と柳葉魚を注文した。熟練の女将の手によって時間をかけて目の前で焼かれる北海の幸。次第に何とも言えない香ばしい匂いが店内にも漂ってくる。真法華はサイズが大きくて身も分厚く、絶妙な加減で焼き上げられている。そして高級魚の柳葉魚は初めて食したのだが、カラフトシシャモと比べて卵の粒が大きく、身もしっかりついている印象。今回は雄の入荷がなく雌を2尾発注したのだが、より脂のりの良いと言われる雄の味も気になる。女将曰く、雄も雌もそう変わらないとのことだが、実際どうなのか試してみたいところだ。



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さて、海鮮の次は精肉を頼みたいところ。ちょうど目の前に味付けされた巨大な豚肉が置かれているのがずっと気になっていた。かなりサイズが大きいのだがこれで一人前らしい。女将に尋ねると、「食べきれなければ持ち帰り用に包んであげるから」とのことで、それならということでとうきびとセットで発注した。この「味付け肉」が抜群に美味かった。一口サイズに切って千切りキャベツと一緒に出してくれるのだが、脂がしつこくないせいか意外にもあっさりしていてどんどん食が進む。さすがに最後はきつくなって持ち帰りを頼んだが、「味付け肉」が万年青の名物料理のひとつであることは間違いない。

そうこうしているうちにカウンター席はほぼ埋まった。地元客と地元外が半々といったところか。私の隣には津軽訛りの青年と茨城訛りのおっさんが共に漁師なのか意気投合して話をしていたが、ほとんど聞き取れなかった。またカウンターの片隅の「予約席」には出勤前のキャバクラの姉ちゃんらしき女性と明らかにその客と思われる男が二人で飲み食いしていた。万年青に行きつけの男が女性を招待したのだろう。美女と野獣ではないが、敬語交じりの少し距離感のある話しぶりからも、明らかに正式な男女の関係ではないと思われる。そして私の隣には岐阜の関から来たというご夫婦が座られた。夫が写真撮影が趣味だそうで、丹頂を追って鶴居村界隈で活動されているそうだ。奥さんはその付き添い程度で来ているらしいが、一日20km近くを歩くらしく、いい加減にしてくれと嘆いておられた。私が「味付け肉」を食べているのを見て美味しいから是非と告げると続けて注文され、その美味しさにたいそう喜んでおられた。ご夫婦とは仕事の話や休暇の話、バイクの話等で盛り上がり、お酒を注いでもらうなどして大変良くしていただいた。気の合う仲間同士で飲んだり独酌も良いが、こうして旅先の居酒屋で偶然に隣り合った人たちと飲むのも楽しい。仕事上の肩書や立場など関係なく、居酒屋で肩を突き合せれば誰もが平等である。

最後は根室の地酒 北の勝に切り替え、おでんをいただきながら、再び女将の手仕事を観察する。特に印象的だったのがどのくらい使えばそうなるのかと思う程に曲がりくねったフライパンである。品書には載っていたかったので隠れメニューだと思うが、そのフライパンで玉子焼きを焼いているのだ。ちゃんとした形のフライパンの方が扱いやすいと思うのだが、女将に尋ねるとこのフライパンが一番良いのだそうだ。もう30年以上使い続けているらしい。


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丁寧な手仕事と熟練の技とそれを支える道具といえば表現は良いが、ここまでくればフライパンが先に駄目になるか、女将が駄目になるかという意地の張り合いというか根競べなのだろう。30年も使えば道具に対する愛着も沸くだろうし、どちらが先が駄目になるか見届けてやるという覚悟のようなものが見え隠れする。このフライパンのように、女将の腰も結構曲がっていて、第一線で炉端に立ち続ける時間はそう長くはないと見て取れた。女将の下で女性従業員が数名働いていたが、注文から料理の提供までが総じて遅く、うまく回ってないのが気になった。実際、注文したものがなかなか提供されず、しびれを切らして退店する客もいた。やはり炉端焼は単純な料理に見えるが奥が深く、囲炉裏端を仕切れるようになるには時間を要するのだろう。果たして女将の跡取りが育っているのかどうかは不明だが、良い素材と丁寧な手仕事に裏打ちされた料理が供される雰囲気の良い釧路の居酒屋である。いつまでもその灯火が消えぬよう、釧路を訪ねる機会があれば足繁く通い応援したいものである。

注意点としては、万年青は値段表記がなく、酒にいたっては品書すらない。今回私は値段を一切気にせずに好きなものを好きなだけ注文したのだが、途中で別の客が「めんめ」の炉端焼の値段を店側尋ねたところ、7千円という回答があって一気に酔いが醒めた。万年青は一品一品の量が多くそこそこの値段がすると思われ、しかも柳葉魚などの高級魚も注文していたので不安だったのだが、結果としては会計は9,000円を超えていた。独酌で入店する際は、あれもこれもでは食べ切れずに値も張ってしまう。ある程度注文品を絞って飲み食いするのが賢明であると思われる。



釧路の夜に乾杯!

良い酒肴をありがとう。







<2017.9.1訪問>

・焼酎(麦)
・根室 北の勝
・牛すじ煮込み
・炉端 法華
・炉端 柳葉魚
・味付け肉
・とうきび
・おでん(大根、玉子、白滝)

■炉ばた 万年青
北海道釧路市栄町4-2
17:00~翌5:00
釧路駅より徒歩15分
月曜日定休
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| 17年夏/北海道 | 21:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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呑処巡礼 十二番 ~小倉 酒房 武蔵(二回目)

初めての訪問からわずか一週間。

再び小倉で競馬を楽しみ、その足で「酒房 武蔵」を訪れた。


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実はこの日の小倉競馬の4R(16頭立て)で、1着11番人気、2着8番人気を馬連(1着・2着を順不同で当てる)で見事に的中させて万馬券となり、5万円近い高配当を得た。お陰様で中身もホクホクの財布を抱えて気分よく武蔵の暖簾をくぐることができた。



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まだ明るいうちに入店したのだが、一階のカウンター席はほぼ埋まっていた。幸運にも一席だけ空きがあったので滑り込むことができたが、以降の予約なしの客はおおかたが振られていた。
この日も黒霧島の水割りから。前回も思ったのだが、濃すぎず薄すぎず水割加減が最高なのだ。店によっては焼酎の入ったグラスに水をぶち込んで、混ぜもせずに供する店もあるが、しっかりとプロのさじ加減で割られ、しかも徳利で供されるひと手間には、心惹きつけられるものがある。肴は初訪時に称賛した冷奴、そして前回は品切れでありつけなかったポテトサラダを発注。冷奴は相変わらずの旨さ。人気のポテサラもジャガイモがなめらかにこしてあって黒胡椒がピリッと効いて美味しかった。


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中盤は日本酒に切り替え、灘の山田錦。肴は牛タンと鶏皮酢を発注。鶏皮酢は小倉の名物でもあるらしく、もみじおろしが効いていて美味しかった。牛タンは想像していたよりも薄っぺらで量も少なく、キャベツを下に敷いて盛って見せているのが悪印象。さすがに400円で出そうと思えばこれが精いっぱいなのか。


後半戦はかのか(米)の水割り。肴は前回も発注したげそ唐揚げとたこ焼。他にも興味深い品書きは多数あるのだが、一度や二度の訪問ではすべてにありつくことは到底出来ず、足繁く通う必要がある。

幸いにも、小倉は自宅から車で2時間半程度と近い。同じ県内の松江に行くより近いのだ。なので来ようと思えばいつでも来れるのだが、やはり武蔵は小倉競馬とセットで訪ねなければ意味がない。そして小倉競馬は真夏と真冬の年に二回だけ。今夏は泊りがけで小倉に来る予定はなく、次は真冬の開催時期だろう。当然その季節まで武蔵を訪ねることもしない。

次回の小倉開催でも万馬券を的中させ、気分よく飲むことはできるだろうか…。

<2017.8.12訪問>

・黒霧島
・冷奴
・ポテトサラダ
・山田錦
・牛タン
・鶏皮酢
・かのか(米)
・たこ焼
・げそ唐揚

| 日常の話題 | 20:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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呑処巡礼 十一番 ~小倉 酒房 武蔵

最近の趣味のひとつとして、競馬がある。

最近といっても始めて1年ほどになるが、小郡にある場外馬券場に足繁く通うようになった。休日は旅に出ているか競馬に行っているかのどちらかというくらい頻度が高く、特に旅に向かない夏場の季節は、涼しい室内で競馬を楽しむのが一番である。あまりハマってしまうと生活が破たんするのでほどほどにしているつもりだが、それでも月に2度は通っている。


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JRAの競馬場は全国に10箇所あり、自宅から最も近いのが小倉。小倉での競馬開催は真夏の8~9月、真冬の1~2月と年に2回しかなく、めったにない機会なので8月初旬の土日に参戦した。宿泊代と夜の飲み代くらい稼げればと思っていたのだが、結果的にはプラマイゼロくらいの収支だった。




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そして、競馬と同じくらい楽しみにしていたのが小倉の酒場巡りだ。小倉競馬場から小倉駅まではモノレールで10分ほど。
今回もまったく下調べをせずに繰り出したのだが、宿を出てからすぐに惹きつけられる店を見つけた。ということで、小倉駅前の繁華街である魚町の「武蔵」へ。魚町商店街の角地にある店は地酒の看板がいくつも掲げられてものすごい存在感である。店先には温度管理された生ビールの現在温度が表示されている。

入店すると、35席ほどあるL字型のカウンターは満席だったのでしばし待たせてもらうことにした。待っている間にも続々と客が入ってくるが、予約客や団体客は2階に通されているようだ。カウンター内では、上下黒の衣装で揃えられた女性従業員がテキパキと働いており、その様子は見ていて大変好感が持てる。そうこうしているうち、上品そうな独り飲みのご婦人が私を気遣って席を開けてくださった。本当にありがたい。

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カウンターに掲げられている品書を見ると、大抵の肴が300~400円台でとにかく安い。一番高価なものでも刺身盛り合わせの1000円である。最初の肴は鰹のタタキを選択。、鰹のタタキの500円は高い方の部類に入る。酒も総じて安く、生ビール・焼酎は300~400円台から。まず黒霧島の水割りを注文したのだが、意外にも氷入りのグラスと一合徳利で供された。ロックと間違われたかとも思ったのだが、徳利には絶妙な加減で割られた焼酎が入っていた。


飲み食いしているうち、私の隣に座っていたリタイア組の二人と仲良くなり、お店のことをいろいろと語ってくれた。昭和28年に創業したお店で、製鉄の街として栄えた小倉の労働者が仕事終わりに酒を飲みかわした歴史ある名店であること、大人が疲れを癒す場に小さい子どもを連れて来てはいけないこと、かつて松江で勤務していたことがあること、鰯のじんだ煮が小倉名物であること、小倉を知りたければ旦過市場へ行くこと…。

この二人は鉄鋼労働者ではなかったが、長いこと三菱で仕事をしていたそうだ。そのうちの1人は生粋の北九州人で、折角だから行きつけのスナックに行かないかと誘われたのだが、武蔵の居心地を楽しみたかったので丁重にお断りした。因みにこの二人、最初から知り合いだと思っていたのだが、実は今日たまたま隣同士に座りお互いが三菱務めということで気が合い話に花が咲いていたのだそうだ。だから片方はつまみを一品頼んだだけであとはビールをひたすら飲んだら店を出ていき、もうひとりも私が断りを入れると「仕方がないからパチンコにでも行くか」と席を立った。飲んで食って気が向けば隣り合った人と肩を突き合わせて話し、気が済んだらさっさと帰る…。この潔さこそ居酒屋にあって然るべきというもの。


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後半は日本酒に切り替え、地元福岡の「九州菊」。武蔵特製の桝に入ったグラスになみなみと注がれる。肴は冷奴、たこの天ぷら、たこ焼、げその唐揚を発注。特に印象的だったのは冷奴。絹ごしの柔らかくてみずみずしい豆腐はサイズも大きく、黒胡麻がふられている。九州特有の甘口醤油でいただく冷奴は絶品だった。

一時間近く滞在したが、前半はお隣さんとの会話を楽しみ、後半はゆっくりと酒肴を味わうことができた。今日の競馬を振り返る客や明日の競馬新聞を眺める客もおり、競馬終わりに一杯という人も一定数いたのだろう。私もその一人ではあるが…。土曜日のレースで勝って武蔵の来られたら最高に気分が良いだろうし、たとえ負けたとしても明日こそはと策を練る時間となるに違いない。


小倉競馬と武蔵というのは最高の組み合わせである。

この先も真夏の時期と真冬の時期は、小倉競馬と共に武蔵に足繁く通うことになるだろう。

小倉を代表する名居酒屋である。






<2017.8.5訪問>

・焼酎(黒霧島)
・九州菊(福岡)
・鰹のたたき
・たこの天ぷら
・たこ焼
・げその唐揚
・冷奴


■酒房 武蔵
福岡県北九州市小倉北区魚町1-2-20
16:30~22:00
21:45LO
小倉駅南口より徒歩2分
日・祭日定休

| 日常の話題 | 20:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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呑処巡礼 十番 ~高松 鳥源

場所は高松築港。高松の繁華街 瓦町からフェリー通りを一直線に高松港方面に向けて歩き、琴電の踏切を渡って暫くすると現れる。玉藻公園の裏手の静かな住宅地の一角にあるため、何も知らずに飲みに出て偶然見つけるのはかなり難しい。ただ、今回私は高松での居酒屋巡りを諦めようとした矢先に偶然見つけ、味も雰囲気も良い当たり店だっただけに非常に思い出深い店になった。
その詳細はコチラ



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鳥源は日曜日も営業しているが隔週営業。一週ずれていたらこの店との出会いはなかった。店名が表すように、高松の郷土料理のひとつである骨付鳥を出す店だ。

遅い時間の入店ということもあって店内は空いていた。奥の座敷からはグループ客らしき声が聞こえるが、カウンターはがら空きでその一角に陣取った。女将さんとその息子が厨房を仕切り、バイトの女の子二人が注文取り&運び担当のようだ。この人たちはまるで家族のように仲が良く、お客が少なくて退屈なのか私がいても構わずおしゃべりをしていた。私も初めのうちはあまり良い印象を持たなかったのだが、最後らへんはその話の輪に入れてもらい、楽しい時間を過ごせた。もし一人静かに飲みたくて入った店なら、印象も変わっていたかもしれない。


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取り敢えず麦の水割りを頼むと、お通しのおでんが出てきた。カウンターの上部には木札の品書きが掛けられており、その先頭に掲げられた「若」「親」が骨付鳥の品書きだとすぐに分かった。焼き鳥や初夏が旬のよこわの刺身にもかなり惹かれたが、「若」と「大タコぶつ」を発注。

はっきりとした物言いの大阪のおばちゃんのような女将さんは初めは話しかけにくかったのだが、打ち解けると色々教えてくださった。鳥源は創業35年で、日曜隔週営業なのは今は亡きご主人が創業時に決めた形態のようで、お得意様がいるなかで今更変えられないから続けているそうだ。厨房には骨付鳥を焼く黒光りした重厚感のあるガスオーブンが鎮座しており、創業以来、故障することなく動いているらしい。タイマーなどはなく、時々中を見ながら感覚で焼いているそうだ。かなりの存在感を放っており、一見の価値ありである。


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麦の水割りを追加発注し、おでんと蛸をつまみながら鳥のおでましを今か今かと待ち構えていると、30分くらいして銀の皿に盛られて目の前に供された。骨付鳥ではあるが、食べやすいように大抵の身は骨から外されさらに程よいサイズに切って出されるのがありがたい。生のキャベツはサービスでついてくる。

「若」らしく柔らかい肉で食べやすい。表面の鶏皮もパリパリで香ばしく、黒胡椒のきいたスパイシーな味付けなので、ビールとの相性は抜群だろう。白御飯を頼んでも合いそうだ。肉が骨から完全に切り離されている訳ではないので、骨についた肉をしゃぶるのも結構たまらない。

骨付鳥がメインの店ではあるが、お通しのおでんも蛸のぶつ切りも大変に美味しかった。鶏料理だけでなく海鮮も充実しているのが嬉しい。また、高松の繁華街から離れた住宅地の一角、さらに高松港周辺とはいえ、高松築港という人通りの少ない静かな場所という立地も素晴らしい。

此処は再訪の価値あり。いつまでも残ってほしい店である。






<2017.6.25訪問>

・焼酎(麦)
・お通し(おでん)
・蛸ぶつ
・骨付鳥(若)


鳥源
香川県高松市北浜町11-25
[月~土]
16:00~22:00
[第2・4日]
16:00~22:00
琴電高松築港駅・JR高松駅 徒歩10分
第1・3日曜日定休

| 四国スタンプラリー | 10:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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呑処巡礼 十番 ~松本 しづか

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松本城の程近く、大手町に店を構えるのが『しづか』である。

入り口の扉を開けると、物腰の柔らかそうな女将さんが迎え入れてくれ、カウンターに通された。

カウンターが10席ほどにテーブル席もそこそこの数がある。さらに奥には団体用の大部屋もあるようで、私が入店して以降、予約を入れてある来店客が次々と大部屋に通されていった。まだ早い時間であったためカウンターはそれほど混んでいなかったのには救われた。

大人数が収容可能な店だけに、厨房も給仕も従業員の数が多い。「しづか」では松本の郷土料理を幅広く提供しているが、その中でもおでんと焼鳥が充実しており、焼鳥担当の親父さんと、おでん担当の女将さんはこの店の重鎮といった印象。また私を迎え入れてくれた女将さんが大女将のような存在で、彼女の指揮の下で若い従業員が動いている感じだった。厨房の使い込まれた焼台や調理台、店内の調度品や家具、壁に張られた御札、黒光りした柱や梁からは、この店が積み重ねてきた歴史を感じとることができる。



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通常のお品書きのほか、「本日のお献立表」として手書きされたお品書きには、山菜や川魚を中心とした旬の食材が並ぶ。暫しの間悩んだ挙句、おでんは却下してまずは焼鳥を発注。さらに日本酒は地元松本の「アルプス正宗」、さらに冷奴と馬のもつ煮「おたぐり」を発注した。

「しづか」の価格帯は全体的にやや割高なのだが、一品一品の量が非常に多い。確かな食材と丁寧な仕事により生み出された料理を、思う存分味わってほしいという店側の思いが伝わってくるようだった。

「しづか」は昼の営業もしていて、定食類の種類も豊富である。体調がすぐれなかったこともありここで酒をきっぱりと諦め食事モードに舵を切り、気になっていた山賊焼とともに島内産の米を使ったご飯を注文した。すると女将さんが「なめこ汁もご一緒にいかがですか?美味しいなめこですよ」と勧めてきてくれたので、併せて注文してみることにした。

するとこれが大正解。山賊焼にご飯・なめこ汁・漬物のついた山賊焼定食の完成である。ちなみに山賊焼はこれでもハーフサイズである。ご飯の量も多めで、通常サイズの山賊焼を頼んでいたらおそらく食べきれなかっただろう。山賊焼とご飯はもちろん相性抜群なのだが、なめこ汁の美味しさはさらに感動的だった。程よい濃さの信州味噌となめこの相性は抜群。西日本ではなかなか味わえない芳醇で深い味わいのなめこ汁だった。


そして、山賊焼定食の味が忘れられず、私は翌日も松本に宿泊し、そして「しづか」に足を運ぶのであった。前回と同じ席に座り、同じ山賊焼定食を味わった。女将さんも私のことを覚えてくれていたようで、「今日もお越し頂いてありがとうございます」と礼を言われた。

美味しい料理と居心地の良い空間を2日間にわたり堪能出来て本当に満足している。

松本を訪れたなら、絶対に訪れたい名店である。






<2017.5.2~5.3訪問>

・アルプス正宗
・焼鳥盛り合わせ
・冷奴
・おたぐり
・山賊焼ハーフ
・ご飯
・なめこ汁

■ しづか
長野県松本市大手4-10-8
0120-118073
12:00~22:00

| 17年GW/信州・北陸 | 22:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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